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アンサー血液検査での腎臓の結果について
東京都 ミックス(雑種)・12 才 8 ヶ月・メス(去勢・避妊済み)
はじめまして。獣医師の中林と申します。
わんちゃん、猫 はじめまして。獣医師の中林と申します。
わんちゃん、猫ちゃんの腎臓病で多いのは加齢にともなう慢性腎臓病(CKD)というものであり、その治療については一定のガイドラインが設けられています。
腎臓病のステージ分類および治療開始の是非に関わる項目として、一般的な血液中の腎臓の項目(尿素窒素、クレアチニン)がまず最初に評価されます。
これらが正常範囲内であれば腎臓病の進行は少なくともないと考えて良いのですが、これらの項目は腎機能全体の約75%が喪失した時点でないと上昇しないとされています。
したがって、それ以前の腎機能低下を反映する項目としてシスタチン-Cや対称性ジメチルアルギニン(SDMA)といった項目が測定されることがあります。
これらの項目も正常範囲なのであれば、現状腎機能には異常は起きていないと判断してもよいと思いますし、積極的な薬やサプリメントを開始するタイミングでもないと思います。しかし、10歳と中年齢を過ぎていますので高齢の子に向けた療法食を今から与えていくのは一つの選択肢となります。
候補としては、ロイヤルカナン社の「エイジングケア®︎」や尿石症に配慮するのであれば「ユリナリーS/0 エイジング+®︎」といったものが挙げられます。
もちろん、胆泥症にフォーカスを絞って低脂肪食を与えるのも一つですが、高齢用の総合栄養食としては上記のものがおすすめです。
また、さらに詳細な腎機能の評価をするのであれば、尿検査をするのも一つです。尿の比重(濃さ)や尿蛋白の存在も現在の腎機能を反映しているため、判断材料にはなると思います。
ご参考になれば幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。 -
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アンサー便が出なく今日で3日目になります。
福島県 ラグドール・4 才 10 ヶ月・メス(去勢・避妊済み)
はじめまして。獣医師の中林と申します。
まずは猫ちゃん、排 はじめまして。獣医師の中林と申します。
まずは猫ちゃん、排便がしばらくなくて不安かと思います。
猫ちゃんの場合排便が見られない期間が3日間というのは少し長めであり、何度も排泄の姿勢を取るような様子が見られたり、食欲不振や嘔吐のような全身症状が見られるようになれば、便秘を起こしている可能性があります。
食欲がいつもの半分ほどに低下しているのであれば、病院を受診していただいた方が良いかもしれませんね。
猫ちゃんは便秘を繰り返すことで消化管の運動機能が低下し「巨大結腸症」を招くこともあるため、もし便秘になりやすい体質の場合は対策が必要となります。
食事中の繊維・水分が不足していることが多いためフードの中にサイリウム(オオバコ)を混ぜたり、繊維質の多めの療法食(例:ロイヤルカナン社 消化器サポート可溶性繊維®︎)を与えることで便の通過を改善させることを図ります。
もちろん、便秘以外にも排便障害を起こす疾患(異物の閉塞、消化管の腫瘍など)もあるため、まずは獣医師の診察を受けていただくことをおすすめします。 -
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アンサーお腹のしこり
香川県 シンガプーラ・3 才 0 ヶ月・オス(去勢・避妊済み)
はじめまして。獣医師の中林と申します。
猫ちゃんはまだ はじめまして。獣医師の中林と申します。
猫ちゃんはまだ若く、突然のことにさぞ不安かと思います。
体表に発生するしこりには腫瘍性(良性・悪性)や非腫瘍性(腫瘍ではない炎症・過形成など)など様々です。
しこりの大きさ・硬さ・皮下との固着の有無といった外観所見と併せて、原因の分類のための最初の検査として細い針による細胞診を行います。
細胞診検査で得られる情報は、
・細胞成分があるか・・・炎症細胞もしくは固形細胞成分どちらが主体か
・病原体(細菌など)はあるか
・角化物中心なのか
などで、もし炎症以外の細胞主体なのであれば腫瘍性の可能性があります。
ただ、脂肪腫以外にも良性腫瘍は存在し、細胞診のみで悪性と断定できるものは実は少なく、実際にはそのしこりの組織を検査に出して確定診断が得られるケースが多いです。
若い子で体表に発生し得る悪性腫瘍の中に「注射反応性肉腫」というものがあります。
これはワクチンなどの注射に反応してその部位に軟部組織肉腫というタイプの腫瘍が形成されるもので、通常は注射後4週間〜10年というかなりばらつきのあるタイミングで発生します。しかし、通常は注射や混合ワクチンなどを打つ際は背中、大腿部あるいは尻尾のいずれかであるため、横腹に発生しているのであれば、また別のものの可能性もあります。
いずれにしても、実際の診断結果により予後は大きく異なります。
大きさの変化を見ながら、外部機関での細胞診の結果を待つのが良いと思います。
ご参考になれば幸いです。
どうぞお大事にしてください。 -
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アンサー血便が混じっている下痢を複数回したので、緊急性を知りたい
東京都 ミニチュアピンシャー・4 才 4 ヶ月・メス(去勢・避妊済み)
はじめまして。獣医師の中林と申します。
頻回の軟便や血便、 はじめまして。獣医師の中林と申します。
頻回の軟便や血便、お辛いと思います。
わんちゃんの下痢や血便の原因はいくつかあります。
①急性大腸炎
急な気候変化、いつもと違う食事、外出後などのストレス反応により急性の大腸炎を起こすことがあり、何度もトイレに行く、血便・粘膜を伴う下痢が特徴です。症状が悪化すると吐き気や食欲不振も起こします。
②ウイルス性腸炎
一部のウイルスが腸炎を起こすことがありますが、成犬で混合ワクチン接種を行なっている子ではあまり見られません。
③寄生虫性腸炎
消化管内の寄生虫(回虫など)が下痢や血便を起こすことがあります。フィラリア薬の種類によっては一緒に駆虫できるためあまり見られません。
④アレルギー性腸炎
食べ物が反応して腸炎を起こすケースです。これは時折見られ、通常の治療に反応がなく慢性的に症状が続くことが多いです。
この他にもありますが、主なものを挙げました。
現状、わんちゃんの状況としては急に症状が発症して大腸炎を思わせる症状が中心に出ているため①の急性大腸炎の症状が疑われます。
もし寄生虫の駆虫をしていないのであれば一度糞便検査をしても良いかもしれません。
通常は急な大腸炎は腸内細菌のバランスの乱れなどで発生し、下痢止めや整腸剤で治療すると良くなることが多いです。緊急性としては低いと思われますが、長引くと悪化させることもあるため今後も症状が出るようであれば病院を受診されることをおすすめいたします。
ビオフェルミンを飲ませたり、食事に繊維質(おからなど)を混ぜると改善することもありますが、民間療法の範囲を出ません。
ざっとですが、ご参考にしていただければ幸いです。
お大事にしてください。良くなるといいですね。 -
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アンサー長期的に続く粗相について
広島県 ミックス(雑種)・7 才 7 ヶ月・メス(去勢・避妊済み)
こんにちは。獣医師の中林と申します。
おしっこの問題、大変 こんにちは。獣医師の中林と申します。
おしっこの問題、大変ですね。猫ちゃんのトイレ問題については、様々な要因が関係しています。
1つ目は、トイレ環境への不満によるもので、これは現在のトイレの状況を修正すると改善されることがあります。
①トイレの数は頭数+1(それぞれは離れた位置に置く)
②トイレの大きさは本人の2〜3回りくらい大きいもの
③トイレの場所は本人が落ち着ける場所(あまり人の気配のない場所がベター)
このような点を踏まえて修正を加えて見るのが良いかと思います。
2つ目は、精神面の問題です。
これは行動学的に問題があるケースで、通常は問題行動治療薬ないしそれに準じたサプリメントを使用して反応を見ます。
特に男の子のスプレー行動に対して使用される方法ですが、女の子でも起こり得ます。
薬に抵抗がある場合はサプリメントから始めてみても良いかもしれません。
3つ目は尿路疾患による影響です。
仰る通り、下部尿路疾患は粗相にも関わります。しかし通常は下部尿路疾患で起こる症状の多くは頻尿(トイレに何度も行くが、ほとんど出ない)なので、粗相する際の実際の排尿量によって疑わしいかどうか変わってきます。また、下部尿路疾患および特発性膀胱炎に配慮したフード(例:ロイヤルカナン®️ ユリナリーS/O+CLT)というものもあるため、変更するのも一つです。
4つ目には飲水量の増加による影響があります。
通常、飲水量が何らかの原因で増加すると排尿量も増え、我慢できなくなると失禁や粗相をするようになります。
通常は中年齢を過ぎるとみられる変化ですが、若齢でも腎機能の低下や内分泌系の疾患で飲水量が増えることもあるため、もし現在の飲水量が以前より多くなっているのであれば可能性の一つに入れる必要があります。
以上が一般論ですが粗相の原因として挙げられそうなポイントです。
参考になれば幸いです。早く改善すると良いですね。