アンサー
片山政都 ロイヤルカナン認定栄養アドバイザー、救命救急資格
ブルーム動物病院
- 得意動物: 犬 猫 得意分野:猫伝染性腹膜炎(FIP)、呼吸器科、栄養アドバイス
はじめまして。よろしくお願いします。
PCR検査でのコロナ
検査についてですが、検査会社ごとにウイルス量の最低基準値というものがあります。それ以下のものを検出されずや陰性という形で結果が出ます。昔は定量検査と言って、ウイルス量までわかった検査もありますが、今は大学病院でしか研究用に調べることができません。つまり、今回の陰性という結果は、あくまでウイルス量が最低基準値以下というだけで、ごく少量はいる可能性もありますし、はたまたウイルス量がゼロということも考えられます。しかし、基本的にほとんどの猫ちゃんは糞便中にFCoVはいます。そのため、陰性だからFCoVがいない、FIPに今後かからないとは言い切れません。実際、当院でFIP治療を希望して来院される猫ちゃんで、治療する前の糞便コロナPCR検査で検出されずだが、FIP発症している猫ちゃんも少数ですがいるのが現実です。そのため、その猫ちゃんがFIPになったかどうかは、FIPの検査項目がどうか、症状がどうか、といったところをよく見ておく必要があります。
また、よくストレスが原因といわれておりますが、それはFIPの発症理由が良くまだわからないためです。ストレスをなにか数値化して調べることができませんのでそこの点は不明です。少なくとも、2~3か月の猫ちゃんがペットショップなどから優しいご家族のもとで大切に育てられている猫ちゃんでもFIPが発症してしまうので、個人的にはストレスが原因とは言い難いところがあると思っております。
荒い言い方をすると、なるときはなる、なる子はなる、というのが実情です。現時点では、治療法もありますので早期発見早期治療が要となります。また、最近北里大の研究で5-ALAが猫の糞便コロナ排泄量が減らせるという研究をしております。現時点でどこまでエビデンスがあるかは定かではありませんが、5-ALAは現在動物用でサプリメントも出ていますし、副作用もほとんどないといわれておりますので、FCoVが気になる方は飲ませてみるのも一つかと思われます。
説明が長くなってしまい、まとまりのない文になって申し訳ございません。
2022/06/06 10:46
ご回答ありがとうございます。
まだまだ安心はできないということですね。
サプリの情報もありがとうございました。
ぜひ購入しようかと思います。
今回腫瘍が良性だったことで、2匹目も検討しています。手術や2匹目を迎えた後に発症しやすいとの情報があったため質問させてもらいました。
FCoV抗体検査という血液検査もあるようですが、それでは猫コロナに感染しているかどうかはわからないのでしょうか?