腎不全用治療薬の甲状腺亢進症(T4値)の影響の可能性

2023/08/09 13:26

大阪府・0代・

年齢 16 才 2 ヶ月
性別 メス(去勢・避妊済み)
品種
種別 ミックス(雑種)
詳細
いつから 6月から
相談時の体重 4740kg
相談種別 その他

昨年8月位から食欲は変わらないが体重が減少する傾向が続き、11月に血液検査で
T4を調べた所、4.1でした。この為、甲状腺亢進症と診断を受けメルカゾールの投与を行いました。結果、食べる量は変えなくても体重は2カ月で完全に元に戻りました。
T4も2.0以下で推移しました。(フードは、ヒルズのy/dでヨウ素制限)
しかし、T4が下がった後、血液検査で分からなかったクレアチン、BUNの値が
高く、腎不全ステージ2と診断受けました。
(クレアチニン2.7、BUN34)

腎不全のステージ進行抑制方法として、検討した結果、医師と相談の上ラプロスを選択しました。
懸念点は、ラプロスの注意書きに甲状腺ホルモン異常に対して、安定性の確認が
されていないことがあり具体的な内容もありませんでした。
色々調べたり、知り合いの数名の獣医にも確認しましたが、ラプロスとメルカゾールの併用は病院で結構行われていること、聞いた範囲ではラプロス使用後T4の数値が急に上昇した症例はないと確認。またラプロス以外の血管拡張剤使用時の場合のT4への悪影響も特にないとひとりの獣医から聞きました。

結果的に直近のT4が1.2と安定していたこともあり、継続的にT4の数値を確認しながら投薬することにしました。(6月開始)
ラプロス投薬1カ月後のT4は1.9となりました。1.2からの変動としては極端に大きくなかった上2.0以内なのでラプロス継続としました。
しかし、2カ月後の直近のT4の値は、2.6に上昇しました。過去、短期にこれだけ
T4の数値が上昇したことはありません。現在体重は目立った変化はありません。
肝臓もALPが同時に基準値を僅かに超えました。

尚、昨年体重が減少し出した時期に2度T4は2.3程度だったのでしばらく様子見を
していた時期があり、T4が2.6だとすでにその時期以上の値になっています。
まだT4は、3.7の基準値内ではあるが、これまで症状の発症は2.0超えたら
起きてますので基準内でも2.0超えているので安全な状態とは思ってません。
尚、かかりつけの獣医は病院の都合で当分休診になりまだ再開の時期は不明で
困って相談させて頂きました。

上記状況で相談したい事項は以下の点です。
1.ラプロスの様な血管拡張作用のある薬が、メルカゾールが甲状腺内でホルモンの分泌を抑制することに悪影響を与えることは薬の相互の作用上あり得るので
しようか?(実際にラプロスとメルカゾールを併用してT4が上昇した
症例はありますでしょうか?)
2.上記で同じ症状が起きた際に考えられる対策は何が考えられるでしょうか?
 今の所、もうひと月後にT4を再検査、更に上昇すればメルカゾールの投薬量を
 増やすことを候補に考えてます。
3.血液拡張作用がメルカゾールの甲状腺内でのホルモン分泌抑制と関係性が
 症例から考えられにくい場合は、他にどんな原因が考えられますでしょうか?
 メルカゾールは、他の方法の様にエスケープ現象はなく人間でも2カ年の
 長期投薬をされる薬と聞いてますので、何の原因もなく効かなくなる可能性
 は考えてませんでした。
 また原因が血液拡張作用以外でも考えれる対策は何がありますでしょうか?
 
 しばらくかかりてけ獣医の復帰をいつまで待つか、その間どうするか考える上で上記3点についてよろしくお願いします。

獣医師からの回答

ベスト
アンサー

柳 和良 RECOVER BLS & ALS Rescuer course 心肺蘇生実技講

  • マルクペットクリニック(神奈川県川崎市宮前区菅生)
  • 得意動物: 犬 猫  得意分野:麻酔外科・外科全般
獣医師の柳です。 あくまで、僕個人の意見ということになりま すが・・・。 まず、2010年以降メルカゾール投与後、何時間で測るかで大きく数値的な影響は出ないとされてはいますが、 採血のタイミング(内服投与後何時間 もしくは、 投与前など)は毎回同じである前提でお話しさせていただきます。 1.ラプロスの様な血管拡張作用のある薬が、メルカゾールが甲状腺内でホルモンの分泌を抑制することに悪影響を与えることは薬の相互の作用上あり得るのでしようか?(実際にラプロスとメルカゾールを併用してT4が上昇した症例はありますでしょうか?) 2.上記で同じ症状が起きた際に考えられる対策は何が考えられるでしょうか?  今の所、もうひと月後にT4を再検査、更に上昇すればメルカゾールの投薬量を増やすことを候補に考えてます。 ラプロスの影響でメルカゾールを増やさなきゃいけなくなった子は確かに僕も経験はありません。 ただ、単独の甲状腺機能亢進症の治療中に、メルカゾールの投薬量を増減した経験は複数あります。 ただ、これは甲状腺機能亢進症からくる全身性高血圧症の治療が不十分と判断したことで増やしたり薬剤の変更を考えております。 ちなみに、ここ最近の血圧の変化はどのように推移しているのでしょうか?? ラプロス自体は個人的にアムロジン程の強い降圧作用があるとは思っていません。 そのため、甲状腺機能亢進症からくる全身性高血圧症に続いて起きてきた慢性腎臓病の治療において、 ラプロスでは腎臓病のコントロールがうまくいかなかったという例は散見されます。 そのため、腎臓病の治療に対して、おそらくはそのあたりをふまえて効果が不安定だという表現をしているととらえています。 また、体調不良の見られない、検査値の微増微減とお見受けいたしますので、そこまでシビアに考える必要があるのか・・・。 少し気になるところもあります。 3.血液拡張作用がメルカゾールの甲状腺内でのホルモン分泌抑制と関係性が症例から考えられにくい場合は、他にどんな原因が考えられますでしょうか?  メルカゾールは、他の方法の様にエスケープ現象はなく人間でも2カ年の長期投薬をされる薬と聞いてますので、何の原因もなく効かなくなる可能性は考えてませんでした。  また原因が血液拡張作用以外でも考えれる対策は何がありますでしょうか? エスケープ現象ではなく、単純に甲状腺の機能亢進症が進んだのでは?と思います この薬自体、甲状腺でサイロキシンという甲状腺ホルモンを作るのを阻害しているだけで、作る場所を減らしたり甲状腺を正常な状態に戻そうとしているわけではありません。 当然y/dでヨードの摂取も減らしているので原材料になりうるものも減らしてはおりますが、ホルモン疾患に関しては少なからず一定の対応だけで済まないこともあります。 少なくとも、甲状腺・腎臓それぞれのバランスをどう取るかが重要なポイントのように思いますので、現状把握されている先生と改めてお話しできたらいいかもしれませんが・・・。 難しいようでしたら、セカンドオピニオンでご相談するのも手かと思います。
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