貧血治療におけるステロイドについて

2023/06/24 16:19

上野

徳島県・30代・女性

年齢 9 才 2 ヶ月
性別 オス(去勢・避妊済み)
品種
種別 ミックス(雑種)
詳細 プードルとマルチーズの混ざった雑種
いつから
相談時の体重 10kg
相談種別 その他

貧血治療における、ステロイドの減薬について相談させてください。
愛犬が、6/1から、IMHA(免疫介在性溶血貧血)により五日間入院しました。HCTは輸血前8%でしたが、退院時は20%以上にあがり、さらに翌週には34%まであがりました。退院後はずっと、プレドニン、ミコフェノール酸、オメプラゾールの3種類を一日2回、飲んでいます。

質問1: プレドニンについて、退院時から今日(退院19日目)までずっと同じ量を投薬しています。副作用で脱毛やクッシング症候群がありますが、担当のお医者様は再発を恐れ、まだ減薬はしない方向だとのことです。これは正しい判断なのでしょうか?下痢や多飲、パンティングなどの副作用もひどく、見ていて正直つらいです。

質問2: 病気になる前は毎日5キロは散歩しており、全身に素晴らしい筋肉がついていましたが、今や後ろ脚が痩せ細り、何もない床でも転んでしまうほどです。いまから数ヶ月後にもしもステロイドを休薬できた場合、また元のように筋肉をつけることはできますか?副作用は、ステロイド使用停止からどのくらいで、消えていくのでしょうか?


よろしくお願い申し上げます。

獣医師からの回答

ベスト
アンサー

柳 和良 RECOVER BLS & ALS Rescuer course 心肺蘇生実技講

  • マルクペットクリニック(神奈川県川崎市宮前区菅生)
  • 得意動物: 犬 猫  得意分野:麻酔外科・外科全般
獣医師の柳です。 貧血、改善傾向がみられ本当に良かった ですね! あとは、再発をさせないこととステロイドをいかに慎重に使っていくかだと思います。 それぞれ質問の内容に私見も含めコメント入れさせていただきます。 質問1 ステロイド19日間のMax使用は長すぎないのか? 下痢に関して、なぜ下痢をしているのか?というのが一つ疑問点に上がります。 また、もう一点の疑問点はステロイドをどのくらいの量飲ませているのかです。 一般的にIMHAでの治療目的は免疫寛容という、 自分の免疫が間違えて自分の赤血球を攻撃しているのを止めさせ、 免疫に赤血球は自分のもので攻撃するのが間違っていることを自覚してもらうことです。 大体その期間が3週間以上かかるという風に言われることが多いので、貧血を止められた量のステロイドを3週間は絶対に変更しないというのが基本的なラインになります。 特に、多飲多尿・脱毛や筋力低下、肝酵素上昇(肝機能の低下とは異なります)などで減量することはあまりよろしくないと思われます。 当院でも、大体3~4週間はMaxで何があっても変更はしないと言うスタンスを一番に取ります。 この間に薬を減らしてしまい、貧血が再発した場合、治療には目も当てられないほどの労力を要し、したとしても貧血が改善されずヘマトクリット値を上げられなくなったり、再発後は治療に反応せず亡くなったりする子も少なからず存在するからです。 また、当院でも他の免疫抑制剤と併用をしてステロイドの減量をしていきますが、大体8~12か月かけて休薬に持ち込めれば良いと思ってくださいとお伝えすることもあります。 質問2 筋力低下ですが、大体20kg程度のわんちゃんが、IMHAなどの自己免疫疾患にステロイドの使用を続けることで、骨と皮になるくらいまで落ちます。 ただそういった子達も、休薬に至らないまでも減量していく過程で元の体型に近いところまでは戻ってくることが多いように思います。 運動させず、静養させることを優先させなければかもしれません。 なので、現状では命に係わるIMHAの治療を第一に考えていただく方がよろしいかと思います。
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