フェレットの脾腫

2022/11/01 13:53

ベスト
アンサー

塚越 均

  • 塚越動物病院
  • 得意動物: 犬 猫 うさぎ   得意分野:
はじめまして。塚越動物病院の塚越と申します。 フェレッ トの脾腫はさまざまな原因で起こりますが、大事なのは腫瘍性疾患(リンパ腫が最も多く、インスリノーマなどの転移性腫瘍もあります。多くはないですが血管腫や血管肉腫もあります。)かそれ以外の疾患かを区別することです。 検査としては血液検査、レントゲン、エコー、細胞診を行うのが一般的です。細胞診は細い針を用いて脾臓から細胞を吸引して顕微鏡で確認する検査で、腫瘍性疾患かそうでないかをみるためにとても有効な検査です。出血性疾患が疑われる場合を除いて比較的安全な検査ですが、おとなしい子を除いては鎮静下で行うほういいでしょう。 腫瘍性疾患以外の脾腫の原因としては、ピロリ菌感染、消化管内異物、腸炎、上部気道感染症、歯牙疾患、心筋症、アリューシャン病、副腎疾患、インスリノーマなどがあります。 お話では副腎疾患は根底にありそうですね。 腫瘍性疾患が否定出来て、検査も異常がなく、脾腫以外の臨床症状がない場合は経過観察となりますが、他に原因疾患(副腎疾患も含めて)があれば、それをしっかり治療(内科でも外科でも)していくことが大切です。