犬にとってドッグフードと手作り食、どちらが良いのでしょうか?

2022/03/04 20:24

ベスト
アンサー

竹下恭平 獣医腫瘍科認定医Ⅱ種

  • 多摩中央どうぶつ病院
  • 得意動物: 犬 猫   得意分野:腫瘍/画像診断/救急医療/臨床病理
多摩中央どうぶつ病院の竹下と申します。 病気になりにくい食 事は「ドッグフード(総合栄養食)」であると考えます。ドッグフードは基本的にはAFFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準を満たすよう設計されており、総合栄養食のみで体が必要とする栄養素を全て補うことが可能となっております。 一方、手作り食については、200種類の手作りレシピのうち上記の栄養基準を満たすものが6レシピのみであったという報告があります。つまり、手作り食のみでは栄養が偏ってしまい、栄養性疾患や代謝性疾患、内分泌疾患などさまざまな病気のリスクが高まってしまうと言えます。 手作り食を楽しみたい場合は、栄養バランスを保つために、普段は総合栄養食のドッグフードをご使用いただき、ご褒美や記念日など特別な時にだけ手作り食を用意するのが良いかと思います。 市販されるフードやおやつについては多種多様な製品があるため一概には言えませんが、信頼・実績のあるメーカーのものをご使用いただくことを推奨いたします。フードの種類には「総合栄養食」、「療法食」、「間食」、「その他(一般食、栄養補完食、副食など)」があるため、主食を「総合栄養食」とし、ご病気で食事療法を行う場合のみに獣医師が指定する「療法食」を主食としてください。 「間食」はいわゆるおやつで1日与えて良い量の目安(一般的には1日に必要なカロリー量の10%まで)があります。 「その他」についても「間食」と概ね同じになりますが、サプリメントもこちらに分類されます。 ライフステージや体質・体調・疾患に応じた食事を選択していくことが健康維持に繋がると考えます。フード選びに迷う場合には動物病院や認定フードアドバイザーなどにご相談ください。