FelV陽性、非再生貧血(赤芽球癆)猫に対する治療

2022/07/19 09:13

もこ

大阪府・30代・女性

年齢 3 才 10 ヶ月
(正確な年齢は不明)
性別 メス(去勢・避妊済み)
品種
種別 ミックス(雑種)
詳細 保護猫
いつから 2022/05/06発症
相談時の体重
相談種別 その他

お世話になります。
まず現時点のデータを記載します。

第75病日
輸血合計4回(4回目の全血輸血より25日目)
PCV15.9%
RETIC-HGB 14.7pg
<投薬>
ステロイド朝晩(2022/05/08~
シクロキャップ朝晩(2022/06/25~2022/07/09まで夜のみ、以降朝晩)
抗生剤 晩(2022/07/16~)
血液凝固剤 朝晩(2022/07/16~)
胃の保護液体薬 朝晩(2022/07/16)

<病院での注射 毎週土曜>
造血ホルモン剤(2022/05/21~
インターキャット(2022/05/18~2022/06/10までは、5日自宅注射、14日休薬、2022/06/25より週一)

<輸血履歴>
2022/05/07
2022/05/17
2022/05/25
2022/06/25


食欲不振で病院に行くと、PCV10%を切る重度の貧血で1回目の輸血を行い、その後すぐに骨髄検査、ステロイドの投与を行いました。
骨髄検査結果は、非再生貧血を認めるが原因が不明であること、白血病所見がないことは書かれていましたが、決定打になる診断が下りなかったため、造血ホルモンの投与やステロイドの増薬、インターキャットなどで反応を見て、反応が乏しいため、一か八かで3回目の輸血時より免疫療法を開始しました。

結果、免疫療法で良好な反応を見せ始め病院では「赤芽球癆であった」と判断し、免疫療法とステロイド、インターキャットの投薬を続けています。
しかしながら、輸血後7日目には一時的にPCVが20%→27%ほどに上がるものの、14日目には下がり始めます。
免疫療法剤(薬剤不明)で投与していた3回目はだんだんと貧血の進行速度がゆるやかになり(4回目輸血14日前 PCV14%→12%)、週にPCV2% 低下程度にとどまったため、1ヶ月維持できました。

その後、4回目輸血(PCV10%→20%)が必要になったため、免疫療法をシクロスポリンに変更し、7日目にはPCVが26%まで回復したものの、14日目には21%、21日目15%と前回の輸血よりも貧血の進行が非常に早くなりました。

獣医師の見立てでは
・血液の再製像がキレイに出ており、本来であれば貧血は進行せずPCVは上がり続けるはずであった
・白血病の作用で使用量が増えているか
・シクロスポリンやステロイドなどの副作用で、胃腸荒れを起こし内臓出血等で消費が増えているか(下痢、嘔吐特になし、数日に1回若干の軟便あり、乳酸菌サプリで補助)
ということで、副作用である可能性を見て、血液凝固剤や胃の保護薬を増やして投与しています。

非再生貧血は免疫療法で回復してきているのに、相変わらず貧血の進行が早い原因として、獣医師の見立て以外に考えられることや、その他に可能性を見込める治療はあるでしょうか?
今日にも5回目の輸血となりますが、猫が耐えられるか心配な回数にもなってきています。(1回目、2回目、3、4回目で3頭の猫から輸血を受けています)
腎臓、肝臓は基準範囲内正常値です。
75日と長引く闘病生活ですが、猫自身は貧血にも関わらず元気に活動しており、何とか助けたいと思っています。
よろしくお願いします。

獣医師からの回答

ベスト
アンサー

野尻亮輔

  • 港南グラン動物病院(神奈川県横浜市港南区日野)
初めまして。神奈川県にあります港南グラン動物病院の獣医師野尻 と申します。よろしくお願いいたします。 経過が長く、実際診察をして治療反応などを含めた経過を見ていかない限り、なかなかコメントのしづらい内容かと思われます。 そのため、もこ様の抱いている思いを解決するためには、今通われている病院が一次病院であるならばより専門性の高い二次病院施設への紹介が可能かどうかご相談いただくのも一つかと思います。 大学病院などはこういった難治性の症例の研究を重ねているため、今行っている治療とは異なる治療を提案されることがあるかもしれません。 非再生性の貧血は治療が難しく、この薬を使えば効果が出ると必ずしも言えるものではありません。 最近では、ミコフェノール酸モフェチルと呼ばれる免疫抑制剤を猫の非再生性貧血に使用してみて効果があったなどという話を聞くこともあります。 しかしながら、そういった薬の選択についても獣医師次第になってきます。 他の病院にてセカンドオピニオンという形でもう一度改めて検査・治療を重ねていくか、今の担当の先生に全てをお任せするかご検討いただくとよろしいかと思います。
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